2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ユーザーは狭く見る

Google の新しいブラウザ 「Chrome 」を使った感想。 Chrome は速く感じる 今まで使っていて、なんの不便も感じていなかった Sleipnir が、どうにも調子が悪い。 中で動いているIE8 の問題なんだろうけれど、 blog の更新だとか、コメント欄の管理だとか、エ…

才能がなかった

昔話。 研修医の頃 「研究」と「臨床」と、自分たちの頃は、卒業生がとるべき進路は 真っ二つに分かれていて、自分は臨床で名を上げたくて、そっちを選んだ。 忙しくて、厳しい研修をさせる病院に入って、バタバタと走り回って、何とか走れた。 走れたことで…

「分からない」から始める医療

「トップナイフ」という、外傷外科学の教科書から。 外傷性ショックという状況 ショック状態というものを理解しなくてはならない。血圧が60mmHg に低下した患者に対して、皮下の出血点を一つ一つ焼くような外科医は、外傷外科に向いていない 出血と虚血とで…

見える場所に価値が宿る

たとえば10億円ぐらいするCTスキャンの機械は、カバーを外すと、 そのへんのホームセンターで売られているようなアルミのアングル材で組まれていて、 基板もむき出しで、美しさだとか、精密さみたいな感覚とは遠い。素人である自分たちが、 ユーザーとして「…

臨床研修制度見直し

臨床研修制度見直し 医師不足に一定の改善効果も - MSN産経ニュース 来年度から、研修制度がまた見直されて、今度こそ、各地域ごとの受け入れ可能研修医数に「上限」が 設けられるらしい。 まだこのとおりになるのかどうかは分からないけれど、実施されると…

内科におけるローブの法則

今していることが有効なときにはそのまま継続する 今していることが有効でないときには中止する 何をすべきか分からないときには何もしない 治療方針の決定を外科医に任せない 「内科診療シークレット」という本の第一章冒頭に書いてある。 作者の人は、間違…

コミュニケーションにおけるゲーム性

「ルールデザイナーまたは他プレイヤが提示したルールからプレイヤが最適解を求めようとする」 という関係が成立する時、それはゲームだと言える。 定義「ゲーム性」 - うさだBlog / ls@usada's Workshop コミュニケーションもゲームとして記述できる ある状…

MacBookPro が来た

医局の先輩がMacBookPro を買った。 同じ世代のパソコンなのに、自分が使っているThinkPad のT61 が、 いきなりみすぼらしく見えて、悲しくなった。 黒が輝いていた頃 銀色のノートパソコンに人気が集まってた頃、ThinkPad は「黒は銀より輝く」だったか、 …

クッキングチャートの文法

"Cooking For Engineer" - BluePillの別宅 で紹介されていた、 料理の手順をチャート表示するやりかたが面白すぎる。 「NSチャート由来だろう」なんてコメントがついていたけれど、たしかによく似ている。 クッキングチャートは、フローチャートみたいな条件…

ロシアは鉛筆を使った

宇宙飛行士は、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。 NASA は120億ドルの開発費をかけて、無重力でも書けるボールペンを開発した。 ロシアは鉛筆を使った。 定番の科学ジョークだけれど、大事だと思う。 Mig-25 のハイテク 1970年代最速のジ…

やりかたは無数にある

「絶対に正しい手順」というものは、一つに決められないのだと思う。 現場にあって「絶対」と言い切れるものは、状況を乗り越えるための「目的」と、 それを達成する上で「制約」であって、「手順」というものは本来、 「こうしたらたまたま上手くいった」と…

自由診療のこと

極めてまれなできごと 相手の気が動転している こんな条件がそろっている場所には、ビジネスチャンスが転がっている。 葬儀の記憶 父親が亡くなった夜、大学出入りの葬儀社の人たちが駆けつけてくれた。 いい人たちだった。父親のことを悼んでくれて、「全部…

自分の体験で話すと刺さる

誰かを説得するときには、「こうするのが正しい」をやってもうまくいかないけれど、 「僕は自分がかわいいからこうしているよ」みたいな言いかたをすると、伝わる印象を持っている。 教育したい人 同業者にも、愛想いい人と、愛想の対極みたいな外来対応をす…

運の良さについて

ずいぶん昔、アポロ宇宙船の特番を見た。 あまりにも多くの「運」が、あのミッションの成功を支えていた。 アポロは運がよかった アポロ11号は、月着陸船のコンピューターが着陸寸前にエラーを生じたけれど、マニュアル操作でどうにか着陸できた アポロ12号…

「物言わぬ上司」の力

初めて離島に飛ばされた昔。何でもできる気分でいたのに、「普通の肺炎」で 外来に来た患者さんと対峙して、薬を処方できなくなった。 「それができる」ことと、「それを決められる」こととの断絶について。 いつも上司がいた 当時たしか3年目ぐらいだったか…

MovableType から WordPress への移行

昔使っていたMovableTyape 時代のblog を、パーマリンクを引き継いだまま WordPress に移行したときの記録。大変だった。 以前の状態 以前のホームページでは、ずっとMovable Type を使っていた。シンプルで、素人がいじっても うまく動いてくれたし、動作も…

次元を下げて理解する

そのまま扱うにはあやふやすぎて、どこから手をつけていいのか分からないものを理解するためには、 「それによって何ができるのか」よりも、むしろ「それによって何ができないのか」、 あるいは、「不要な機能は何ですか?」と顧客に尋ねるのが正解なんだと…