2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

怠惰な内科はイベント・ドリブンで病棟を回す

朝回診 医局を出て、いつもすぐに病棟。急変があれば、夜でもすぐに携帯電話が鳴るので、 前情報なしでもそれなりに何とかなる。 「今日はこの検査しましょう」とか、「薬出しときますね」とか。患者さんを回りながら、 いろいろ約束。メモしないから、2割ぐ…

デスマーチなんだろうか?

久しぶりに喧嘩を売ってみる。 ♪デスマーチったらチッタカタァ行進だ デスマーチったらチッタカタァ行進だ 新人くん派遣くん かわりばんこ かわりばんこ 吐いて寝込んで チッタカタッタッタァ 病院へ連れて行け チッタカタッタタァ ♪デスマーチったらチッタ…

対話の論理と劇場の論理

立場の違いによって最適な議論手法は異なる 立場の強い側は対話的な、立場の弱い側は劇場的な議論手法が最善手 対話の論理は原因を人間に求める。「悪い人間は誰か」「どちらが悪なのか」が争点になる 劇場の論理は原因を構造に求める。問題は悪人が生じる「…

平均と累積との隔たりが主流派の場所を見失わせる

累積するランダムウォーク 飲み屋さんから酔っ払いが出て来て歩きだす 酔っているからどちらにむかって歩くか分からないし、いきなり Uターンをはじめることもある 酔っ払いは疲れを知らないから、朝になるまで無限に歩き続ける 100万人の酔っ払いを道路に放…

症例報告のソーシャルブックマーク化

水痘肺炎の患者さんのこと 水痘肺炎の若い方を診療する機会があった。 水痘の発疹が全身に出ていて、40度以上の高熱があって、単純写真真っ白。 そのレントゲンを見た主治医の頭も、同じく真っ白。 成人の水痘は肺炎を合併する可能性があることは知っていて…

メディアの読みかた

報道されていないことが大切 その報道で誰が得をするのかを考えるべき その人、その企業だけが叩かれるのには何か理由がある どこまで分かった上で報道しているのかが分かれば反論できる 「みんなの意見」は中立ではない 「無視」という最強カードを切られた…

土木の言葉で経済を喋る

組織や経済を土木の言葉で表現する、そんな妄想。 組織を砂山で近似する 一つの会社組織なんかで、中の人達をお給料の高い順に並べると、ちょうど砂場の山みたいな 形を作る。 山のような形に必然性があるのだと妄想できるなら、土木をやっている人達の言葉…

信頼性と冗長性

ネジやビスみたいな部品から電子機器まで、メディカルグレードというのは いつも一番の高級品で、それに続くのが軍用規格。大分安くなって、汎用部品。 現代の宗教「ピュアオーディオ」業界では、医療部品がよく使われる。 昔、アンプの入力段にNECが出して…

家の改装歴史の階層

家具を直してる。 引っ越しのあと。大量の本とか、いろんな荷物とか。ダンボール箱の山。 新しい住処には、うまく収納できない。大量の本を処分したけれど、それでも足りない。 生活が変わって住居を変えて、以前と違う形の住居は、今度は生活スタイルの変更…

「集合知」を意図した発信

せっかくこれだけの人が集まったんだから、なんかやりましょう…といったご意見に対して。 「集合知」の楽しさと「祭り」の怖さ ネット世界で話題になっている「集合知」。 多様な意見の集積というものは、しばしば優秀な個人の能力をも超える ネット世界では…

天秤の反対側に企業が乗る日

今年は皮膚科大人気。某大学の皮膚科医局には30人以上の入局希望が殺到して、 半分近くを断ったとか。景気のいい話。 内科は悲惨。外科はもっと悲惨。 大学院生とか、定期的な収入のない医師は、当直のアルバイトをして収入を得る。 割りのいいアルバイトは…

皮下注射を用いた維持輸液

点滴ラインがとれない高齢者とか、認知症がひどくてすぐにラインを抜いてしまう患者さんなどに 輸液を行う、もうひとつのやりかた。 歴史 皮下に大量の輸液を行うことは100年来行われているらしい。 1950年代、高張液を輸液したり、あるいは大量の低張液を輸…

指揮者のいない交響楽団

マスコミの人達に「自分が取材対象となったらどう振る舞うだろうか」という 問題意識を持っていただく、 そんな方法論。 交響楽団の2人の指揮者 指揮棒を振る指揮者と、コンサートマスター。 交響楽団では、第一バイオリンの人が「コンサートマスター」とし…

テロルのやりかたと生態系

地域医療や、産科小児科。以前からヤバいヤバいと言われていた状況が、 一気に動いた昨年。 福島県で産科の先生が逮捕されたのをはじまりに、年末には墨東病院と豊島病院、 東京都内で年間分娩件数1000人級を誇っていた2つの中核病院が産科を閉じた。 年間の…