2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

専門医志向と「即戦力」志向

専門医を目指すのは楽しいのだろうか? 始めはかけだし、使いっ走り。 そのうち手技を覚えて、自分でも何か「やれる」ことがだんだんと増えてくる3年目。 一人立ちを始めて、「やれる」と思っていたことが、実は全くイけていなかったことに 気がついて、泣きそう…

外来でトラブる2種類の患者

言葉の与える印象は大事だ。 子供の頃から言葉だけは厳しくしつけられたから、人前で猫をかぶるのだけは上手だ。 生まれた頃から、デフォルトは「ですます」調。一人称は「私」。学生の頃はそれでは弱いから、 一人称は「俺」。言葉ももっと乱暴なものに改めた。 …

地域で気分よく働くのに必要なもの(後半)

世界は変わる。社会も変わる。 小さな世界は大きくなった。かつては世界の主役であった「近所同士の強い絆」は、 「遠くの人との弱い絆」にその座を奪われ、舞台の片隅に追いやられた。 過去は内包される 進化の過程においては、過去は捨て去られるものではなく…

地域で気分よく働くのに必要なもの

地蔵に注意を払うことが少なくなった気がする。 本学の裏の交差点には、昔から交通安全祈願のお地蔵さんが立っている。 数年前、どこかのバカが地蔵の首を蹴り飛ばしてから何度か修復されたが、 そのたびに「首なし地蔵」が交差点を見おろす(目が無いけど…)こ…

状況の変化と生存の知恵

大学の救急外来はヒマだった 久しぶりの正月救急当直。今年は忙しかった。 忙しかったことが、逆に意外だった。 大学病院で、救急外来を熱心にやっているところは少ない。 大きすぎる組織。専門分化した医局。莫大な予算規模や、「大学」という看板。こうした…