2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

白と黒の争い

ルールは非常に簡単。 黒は自分の力で戦う。何でもできる代わりに、何かの代償が必要。 白は規則に縛られる。正義とか、神とか法とか、そういうものに。 規則の範囲でしか力を使えない代わり、その規則に逆らったものに対しては非常に強力な力を出す。 黒は…

Community Engineering

「コミュニティエンジニアリング」という言葉を思いついた。 漢字で「組織工学」と書いてしまうと、Tissue Engineering になってしまう。 工学というのは、機械やコンピュータ、人間の社会制度といった、 人の力を拡大してくれる「何か」をよりうまく活用するた…

剣と魔法と「空気読め」

「百歩神拳」を放てる男がいる。 学部の合気道部の主将だった彼が「ハッ」と気をはなつと、 道場中の下級生が魔法のように吹き飛ぶ。飲み会のときなど、面白いように決まる。 残念ながら、空気の読めない一般人には効果がない。 空気で成り立つ物語 魔法使いが当…

いい文章の書きかた

実家の言い伝え。 「達意の文章」であること。わかりやすいこと、一読して何を言お うとしているか、相手にわかること。何度も読み返さねばわからず、読みように よって意味が違ってとれるなど論外。あまりに長い文章は、たとえば野坂昭 如のごときのテクニ…

感染症診療のWeb教科書

静岡がんセンター感染症科 の先生が、感染症の教科書を公開しておられた。 感染症ブログ:「感染症診療の手引き」公開のお知らせ PDFは印刷がきれいでいいのだけれど、欲を言えばHTML版を公開してほしい。 HTMLでないと検索エンジンとの相性が悪すぎて…。 日…

空気を使った仕事のやりかた

空気を読もうとする人に対する批判が増えたような気がする。 やっている仕事の影響なのか、 こうした意見には違和感を感じる。 空気は役に立つ。少なくとも、自分が病院で仕事をするには。 医療は配分の問題 漂流する宇宙船に100人の人が乗っていて、次のス…

この世の全ての悪に…

記憶の人フネス ボルヘスの小説「記憶の人フネス」は、完璧な記憶力の持ち主の不幸な物語だ。 物語中では、フネスは痴呆に近い人、頭の回転が鈍い人として描かれる。 フネスは完璧な記憶を持つ。その代わり、考えることができない。 フネスの記憶は完璧すぎて…

病棟で幸せなスタートを切るために

新学期。 どこに行っても、この時期の新人はいろいろだ。 やたらと元気で要領のいい奴。 おどおどして使えない奴。 地味な奴。派手な奴。やる気を見せるのが上手な奴と、自己演出の下手な奴。 上級生は忙しい。スタッフはもっと忙しい。 中身なんか見ている…

言葉と対話に関する3題

新しい職場に来てから考えたことなど。 深夜のコンビニで 20代やせ型男性。髪金髪。前歯溶けてて、両耳にはピアス5個づつ。 こんな兄ちゃんがレジ打ちをしていた深夜のコンビニ。何故かやたらと混んでいた。 「ぉにぎぃ~ぁためますくゎ~?」 前歯が無いからな…

大学生活の終わりに

大学を辞し、今後は地域医療に従事する一般内科医として生活することになりました。 研修医からシニアレジデントの頃までは、自分はこのまま循環器内科医としての キャリアを積んでいくものとばかり思っていました。 内視鏡は正直下手でしたし、医療の業界の…