2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

無様にやるのは難しい

「戦力の逐次投入」という代表的な失敗パターン、問題を解決するための資源を過小に割り当てて、それでは足りない、という反応が返ってきても、なおも「足りない」資源だけを現場に送って、結果として貴重な時間を浪費してしまうあの状況というものは、作戦…

喧嘩する上司の見守りかた

どんな組織でもたぶん、問題に対してチームが一丸となって当たる時期と、お互いが功を取り、過失を押しつけあう分裂の時期とがある。 問題が大きな状況においては、どれだけ仲の悪い人たちも団結する。そうでないと、自分たちが問題に食われてしまうから。成…

危機コミュニケーション覚え書き

最近の報道を見て思ったことなど。 未知状況で安心を伝える 原発災害の当初、情報が錯綜して、不安になった。そんな頃に発信された、日本の原発についてのお知らせ という、英国大使館の現状に対する見解をまとめた文章を読むことで、大きな安心感が得られた…

相手から見える風景を想像する

誰かを説得しようと試みるときには、その人から見える風景の中にあるものを使った説明を行わないと、成功しない。 同じものを見ていても、見えかたは人ごとに全く異なる。その人が物事をどう見ているのか、それを想像して、その人から見えた風景を材料にして…

T510 覚え書き 

4年前に買ったThinkPad T61 というノートPCが、キーボードのキーがいくつか反応しなくなった。外部キーボードをつないでごまかしていたのだけれど、病棟の停電が相次ぐ事態になって、バッテリーのへたったノートPCは厳しくなった。 T510という機種に乗り換え…

専門語のこと

「戦争を行うためには戦争語で会話することが必要で、日本語では戦争ができない」と山本七平が書いていたけれど、様々な業界に、業界ごとの「専門語」というものがあるのだと思う。専門語をしゃべれない人は、専門家の輪に加われないし、専門語をしゃべれな…

説得は半径1mから

英国の元副首相にして運輸大臣でもあったジョン・プレスコットが、TopGear の対談コーナーに出演していた。 この政治家がどんな人であったのか、自分は何一つ知らないのだけれど、対談は素晴らしく面白かった。 対談 TopGear は人気の高い自動車番組で、政府…

電話帳の断絶

数クリックと1クリック、1クリックとゼロクリックとの間には断絶があって、何かに到達するための最後の数クリックは、一つ減るごとに全く違った文化が生まれる。 解剖実習 解剖実習を始める前に、ご遺体のCTスキャンを全身撮影しておいて、それをiPad に入れ…

「何でも」は止めたほうがいい

スタンドアロンが主、ネットワークが従であった昔は、「できる」ことに大きな価値があって、絶対にやり遂げること、何でも「できます」と返事することが武器になった。 様々な技能のネットワーク親和性が高まって、たいていの問題は、いくつかの選択肢から解…

炊事のロジスティクス

大学時代の6年間、そもそも外食できるところがない田舎だったから、ずっと自炊をしていたけれど、今から思うと、あれは自炊ができていたとは言えなかった。 冷蔵庫にあるものを眺めて、とりあえず食べられる何かを作る、あるいは料理の本を眺めて、材料を揃…