2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

それが使われる風景を想像する

4年ぶりに改訂したマニュアルに関するお話。 見た目のびっくり度と、視覚に訴えるわかりやすさを押し出した前の版とは考え方を改めて、 今回作った版は、無難であること、使ってくれる人たちに、それを使う理由を提供できることを目指した。 無難は難しい 自…

マニュアル一部改訂しました

2009 病棟ガイド の内容を一部改めました。 ご指摘をいただいた誤字脱字について、訂正をかけました 文中に出現する疾患名について、リンクを張ることが可能なものについては、参照ページを記載しました それぞれの疾患について、Current Medical Diagnosis …

2009病棟ガイド

2009病棟ガイドというものを作りました。 ある症状を持った患者さんがいて、その人に何らかの検査がすでに行われている状況で、 「次にどうすれば治癒に結びつけられるのか」の手がかりになるものを目指しています。 まだまだページ内参照も不完全で、疾患名…

検査に対する富豪的態度

たとえばCTスキャンのデータ、人体の、何十枚もの「輪切り」写真から、 あらゆる異常を探し出すためには、病気に関する知識、人体の解剖に関する専門的な 知識は欠かせない。 ところが「気胸の有無」を調べるためにCTスキャンを切ると、そこに気胸があるのか…

平凡なおもちゃの非凡な価値

問題が簡単そうに見えたなら、その人はまだ、問題の複雑さを理解できていない。 「解答」に驚きを感じたなら、そのプロダクトは、まだ完成していない 問題に突き当たって、その複雑さを理解できた人が作ったものは、たいていの場合、複雑すぎたり、 あるいは…

制約に関する覚え書き

昨日の続き。 考えたこと 話を簡単にするために、「主人公」と「世界」とを設定する。ロールプレイングゲームみたいなもの 主人公の自由度が無限大で、世界の制約要素がゼロであるとき、主人公には意味も目的も発生しないから、 動けない たとえば主人公に「…

制約が自由を感覚させる

自由が行き過ぎるとテキストになる 次世代のインターネットだとか、ユーザーの自由度が極めて高いだとか宣伝された 「セカンドライフ」は、むしろ不自由な世界だったのだろうと思う。 セカンドライフ世界では、ユーザーは街を歩けるし、誰とでも会話が楽しめ…

「悪い人」とはつきあいやすい

ソセゴン中毒のこと 麻薬系鎮痛薬の依存になってしまって、いろんな病院を転々とする人がときどきいて、外来でトラブルの種になる。 パターンはだいたい決まっている。外来では診断不可能で、実際痛くて、 入院中は、たしかに痛み止めとして、麻薬系の鎮痛薬…