HFOVクイックガイド
現在、うちのICUには R-100という呼吸器のデモ機が入っている。
この機械はHFOV(高頻度換気)という小児科で使われる古い呼吸器モードを 備えた呼吸器なのだが、成人でも使えるだけのパワーを持っているところが 新しい。
BILEVELが広まって以後、人工呼吸器に関しては全く興味を失っていたのだが、 この呼吸器は久々に面白い。自分の肺につないで試してみると、全く新しい感覚で 呼吸ができる。慣れると、自分では全く呼吸しなくても、振動だけでちゃんと換気が行える。
ARDSの治療はこの数年全く進歩が無い(エラスポールなんて、単なる「水」だ…)が、 この呼吸器は久々に「くる」気がする。
で、Johns Hopkins 病院の成人用のHFOVのマニュアルを和訳したので、 興味のある人は使ってみてください。誤訳等、指摘していただければ幸いです。
原著はCritical Care Medicine 2005.Vol.33,Suppl.No.3 の中から抜粋。
原理とか応用とか、詳しい資料を製作中。論文を引っ張ると、呼吸の世界ではなく 波動の世界の話題になってしまい、数式だらけで理解するのに一苦労。 日本語の文献、一つも無いし。いつ出来上がるのやら…。