TungstenE 故障

正月早々、昨年から使ってきたPalmがクラッシュした。大晦日からの当直明け、充電しないで何日間か使っていたためらしい。いきなり固まり、以後は何度ソフトリセットをかけてもOSの起動途中でエラーメッセージが出て動かなくなる。データの読み出しももちろん不可。そのうち立ち上がらなくなった。

自宅に持ち帰った後でPalmを充電。上ボタンリセットをかけると何とか起動したが、メモ帳データは全て文字化け。日本語化に使っていたCJK-OSがおかしくなっているらしい。

生き残っているデータを吸い出すため、母艦のデータを他の場所へ退避させたあとで同期。メモ帳データは何故かここ1週間分の物は無事で、古いものは全て読み出せなくなっていた。古いメモは母艦にバックアップがとってあったので、メモ帳データをエディターで開き、救済できる物をテキストデータに保存してデータの問題は何とか解決。その後ハードリセットをかけ、無事に起動した。

以下のアプリを入れなおし。

CJK-OS 日本語化アプリ。入力デバイスは必要ないのと、フォントの選択の幅が大きいということでJ-OSではなくこちらを利用している。他との比較はしていないが、普通に使う分には十分きれいな日本語を表示してくれる。

PalmWiki これを含めた増井氏作のアプリが使いたくてPalmを使っているようなものなので、まず真っ先に導入した。今は改良版(PsLink)が出ている。こちらも非常に便利で、他のアプリへのジャンプもサポートしている。 追記:アプリを入れなおしたら、なぜかPalmWikiの作動が従来どおり行かなくなってしまった。代わりにPsLinkを用いたところ従来どおりの動作をしてくれた。原因は全く不明。クラッシュ前後で、使っているアプリは(バージョンアップしたものがあるにせよ)全く共通のはずなのだが…。

PoBox 日本語入力デバイス。過去に入力した単語を大体覚えていてくれるので、患者さんの名前など、自分のうろ覚えを補完してくれる。PalmWikiとの併用でメモ帳を簡単なデータベースとして使うことが出来る。患者数が数百人にもなったなら問題なのかもしれないが、ここ数年間に見た人のメモを簡単に記録しておく程度ならこれで十分。

QPocket 全文検索。どうしても動作が遅いので、普段の検索用にはあまり使わない。「超整理術」風に最近見た順にメモデータを配列しなおしてくれるため、メモボタンに割り当てて使っている。

AutoDimmer 画面の減光アプリ。これを入れると電池のもちがかなり違う。

LinkPak PalmOS5への移行に伴い、しばらくの間PalmWikiがOS5に対応しない時期があった。このときに代替品としてLinkPakを使用していた。

これはこれでアプリ間でのリンクを自由に張ることができ、また動作上もPalmWikiとぶつかることもないので引き続いて使用。ひとつの項目に対して複数のリンクをはることができたり、バックリンクを自動的に作ってくれたりと結構使えると思うのだが日本のユーザーが少ない。

以前はリンクデータがいきなり飛んだりしたが、バージョンが上がってからはここ1年はトラブル無く使用できている。

使用法についてはこちらが非常に詳しい。

ButtonLaunch ハードボタンに複数のアプリを割り当てられるもの。日本語アプリで同様の動作をするものがいくつもあるが、これはフリーウェアで動作も軽い。DAの割り当ては不可能。

McFile ファイラ。昔に比べて使用頻度は減ったが、Graffiti1への入れ替え等でなくてはならないアプリ。

Pook DOCリーダー。一番高機能で、しかもフリーウェア。

KDIC Pdrugを入れて使っている。辞書ソフトも何本か入れているのだが、病院ではあまり使わない。

PowerRun レジストしているので前から入れているが、Tungstenにしてからまったく起動していない。もともと文字情報しか使わないためか、内蔵メモリで十分用が足りてしまっているのだろう。

Kalk 逆ポーランド記法で動作する電卓アプリ。「1-1=?」を計算するのに「11-」と入力すると答えが出る。慣れると非常に便利で、時々出てくる複雑な計算でもメモリー機能を使う必要が無い。例えば「(1+2)3」という式は「12+3」と表現でき、実際に計算する時は、まず最初の12+を計算して次にその結果3を当てはめ33*とすれば計算できる。これは「1と2を足してそれに3をかける」と言っている事と同じで、慣れてしまうと頭で考えたとおりにキーボードを押せる。循環器屋をやっていると結構使う。

MedCalc 有名な医療用計算機。最近は日本語化が面倒なので英語のまま使っている。

T-Suite OSを日本語化した際に出てくる様々な細かい問題をFIXしてくれるアプリ。舶来品のPalmを日本語化して使っていく上ではこれがないとどうしようもない。

ChangeJE 日本語入力デバイスPoBoxを起動するのに時計ボタンを割り当てるアプリ。いろいろ試した中で、一番動作が簡単だった。

DA Launcher DAアプリの使用に必須。昔はいろいろ入れていたが、結局PasteDateとPsLinkDAのみ使用している。

Graffiti の入れ替え

TungstenはGraffiti2のデバイスなので、入力がやりにくくてしょうがない。このためどこからかGraffiti1を拾ってこないといけないが、日本にはクリエしかないため周りの人から貰う訳には行かない。探すためには、GoogleでGraffiti Library.prc とか Graffiti.prc などと入力してみると、運がよければまだ公開している人がいる。公開自体が違法なので、たいていはすぐに消されてしまう。特許の問題は解決したはずなので、PalmOne自身がGraffitiを元に戻すためのサービスを行ってくれるとありがたいのだが。

Palmをいろいろいじること自体が面白かった時期ははるか昔、今はもう完全に『実用品』として使っていただけに、アプリを公開しているページも忘れていれば、おのおののアプリの使い方も忘れかけていた。実用品として使うならば日本語化が最初から完了しているものを使いたいのだけれど、Clieはその点、実用品としての出来に疑問符がつく。もう少し、文房具としての使い勝手を考慮した製品を作ってもいいはずだと思うのだが‥。