ThinkPad T61 のSSD 化
今使っているノートパソコンにSSD を導入したときの覚え書き。
準備したもの
- SSD 。インテル製の、2.5インチ 80GB の製品。安売りで44000円だった
- 未使用のCD-R 1 枚、DVD-R 2 枚。リカバリーディスク製作用に
- SATA 2.5インチの外付けハードディスクアダプター。電気屋さんで1500円
いろんなやり方はあるけれど、ThinkPad での換装が結構大変だったなんて記事を読んだばっかりだったから、 今回は無難に、ハードディスクを入れ替えて、 リカバリーメディアから購入時の環境を書き戻して、使用中のアプリケーションを 全部入れ直すことにした。
リカバリーメディアを作る
ThinkPad のリカバリーメディアはハードディスクに格納されているので、 まずはこれをDVDに書き出さないといけない。
「EASEUS Disk Copy」 のようなフリーウェアを使えば、何も考えないでハードディスクを丸々 コピーできるみたいだけれど、このアプリケーションは、引っ越し先のメディアが、 元々のメディアよりも容量が大きいことを前提としているみたい。
今回は120GBのハードディスク-> 80GBのSSD への引っ越しなので、そのあたり不安で、 使わなかった。
Lenovo リカバリー・メディア を作成する方法で公開されている手順に従って、まずはレスキューCDを、次にリカバリーDVDを、 それぞれ用意したブランクメディアに書き出した。ThinkPad 本体だけあれば、 特にライティングソフトなど用意しなくても大丈夫。
レスキューCD 用途にCD-R 1枚、リカバリーメディア用途にDVD-R 2枚が必要だった けれど、全部まとめてDVD-R 2枚でもよかったらしい。
全部で30分ぐらいかかる。
SSDの入れ替え
ThinkPad はねじ一本外せば、HDD の交換ができる。
以前SSD を入れ替えたときには、微妙な厚さの違いで苦労したけれど、 今回はHDDを抜いて、そのまま新しいSSDを入れるだけで、何の問題もなかった。
入れ替えて電源を入れると、BIOS だけが立ち上がる。ハードウェアとして 認識しているメディアをリストアップして、「Operating System not found 」 というメッセージを返すので、リストの中にインテルのSSD が入っているのが 確認できれば大丈夫。
リカバリー
内蔵DVDプレイヤーにレスキューCD 投入-> 指示どおりにリカバリーDVD 投入で、 ノートパソコンを買ったときの状態が、そのまま書き戻される。1 時間以上かかる。
再起動を何回か繰り返したあと、 最後にパスワードを聞かれるので、任意の文字を入力して終了。
リカバリーメディアからSSD に書き戻してみて、新しいSSDには、Cドライブと、 隠し領域として5GBぐらいの、リカバリ用の領域も一緒に書き戻されていた。便利。
このあとインターネットにつなぐ。
Lenovo のサイトにつないでドライバや周辺アプリケーションの更新を行ってから、 Windows Update につないで、WindowsXP のSP3 その他の更新を行う。
全部で700MB近くダウンロードしないと終わらない。
アプリケーションを入れる
今まで使わせてもらっていたアプリケーションを、もう一度ダウンロードする。
- avast! 4 Home Edition: フリーのアンチウィルスソフト。メール登録すると12ヶ月使えて、再登録で 使用期間を延長できるので、事実上ずっと使える
- ZakuCopy:リンク集作るのに欠かせない、右クリックの 拡張アプリケーション
- サクラエディタ:標準的なテキストエディタ
- OpenOffice:MSオフィスプロフェッショナル相当の機能がすべてついてくるフリーウェア。1年ぐらい使っているけれど、とりあえず一度も困っていない
- Lhaplus:圧縮/解凍ソフト。RAR ファイルの解凍にわずかに不安を残すことがあるけれど、あとはほとんどの圧縮形式に対応しているので便利
- JTrim:画像を扱うソフト。動作が軽い代わり、 できることは限られるけれど、PhotoShop が必要な状況というのが絶無だから、 学会用のスライド作るぐらいなら、これで十分だと思う
- Sleipnir:タブブラウザ。 間違いなく、普段一番使っているアプリケーション
- SeaHorse:Sleipnir 用の プラグインソフト。AutoPagerise をIE で使うときに必須
- SeaHorse 用 AutoPagerise: インターネットの「次のページ」を、クリックしないで勝手に読み込んでくれるプラグイン。 地味な機能だけれど、一度使うと、これがなかった昔が思い出せなくなるぐらい便利
- 窓使いの憂鬱:キーバインドを変更するためのソフト。 自分用のキーボード配列が特殊すぎて、もうこれでないと無理
- tuneapp:OS の細かい動作を 変更してくれるソフト。もう何度も使ったけれど、安心感高い
- 「窓の手」:tuneapp と同じく、 OS の動作を変更するためのソフト。こっちの方が定番だけれど、お互いの機能が住み分けてるから両方必要
- Tween:twitter の専用 クライアント。今はこのソフトを「スタートアップ」に登録して、 1 日中立ち上げっぱなしにしている
- Firefox:ブラウザ。普段はIE にSleipnir しか使っていないのだけれど、Google デスクトップとSleipnir とを 連携させるのに、これが必要になる
- Google デスクトップ - ダウンロード: ハードディスク内部にインデックスを作成して、検索が可能になる。 これを使うようになってから、もうずっと、ハードディスクの 整理を放棄しているけれど、たいていのファイルは探せる。Googleデスクトップから 検索すると、Sleipnir が立ち上がらない。Firefox を入れてそれを回避する 方法というのがあって、いかにも大げさなんだけれど、やると快適
- FFFTP:FTP クライアント。ホームページ作るときの、 基本中の基本みたいなソフト。blog 作るようになってからはあんまり 使わなくなったけれど、最初はこれがないと始まらない
- Texインストーラ: LaTeX のインストールを全自動で行ってくれるインストーラー。全部デフォルト設定のままでいける
- WinShell:LaTeX 用のエディタ。 科研費マクロを利用して紹介状を書いているので、これがないと仕事にならない
- TrayExpand: タスクトレイに入ったソフトを、ホットキーで瞬間起動してくれる。Tween と 組み合わせて使っている
とりあえずこれぐらい。全部C ドライブ。
フリーで公開されていたIME 用の医学辞書が、いつの間にか有料化していたり、 あるいは公開を終了してしまったりで、見つからなかったのが悲しい。
全部入った状態で、ハードディスクは14GB ぐらいになる。
追記:サクラエディタの文字数カウントマクロを 入れた。
リンク先から Count.js をダウンロードさせてもらって、C:\Program Files\sakura に入れる -> [設定]-[共通設定]のマクロタブを選択 -> IDに開いているマクロ番号を指定 -> 名前に任意の名前をつける -> Fileに Count.js を選択 -> 設定ボタンで終了。
ATOK を入れる
ATOKなら3倍速く打てる、と話題になった頃に購入して、戻れなくなった。
今までずっと、MS-IME を使っていたけれど、一度ATOK に慣れてしまうと、 圧倒的に早く原稿が作れる。「先生におかれましてはお忙しい中大変申し訳ありませんが」 とか、定型文がCtrl+Shift で一発入力できるのが、紹介状とか 作っているときには本当にありがたい。あれはもう、 長々と定型文を打ち込むだけの単純作業だから。
自分用に設定したときのメモ。
- スペースキーでは絶対に半角が入るようにした。 ATOKプロパティを起動->[入力・変換]-> [入力補助]-> [スペースキーで入力する空白文字]で、「常に半角」を選択
- MS-IME の使い勝手にしないと、キーの打ち方が全然違うから厳しい。 ATOKプロパティ->[現在のプロパティ]-> MS-IME に設定する
- IME のオンとオフとを明示的にやりたかったので、「キーカスタマイズ」の 項目から「変換」「無変換」キーのすべての動作を削除して、 「変換」に「日本語入力ON」を、「無変換」に「日本語入力OFF」を、 それぞれ割り当てた
ATOK 用の医学辞書が公開されていないのが、とにかく厳しい。「ライフサイエンス辞書プロジェクト」 が、昔はフリー辞書を公開していたはずなのに、気がついたら有料化していた。
あんまり大規模な医学辞書を入れてしまうと、パソコンが「医学専用」の変換候補しか返さなくなって使いにくいから、 せいぜい1万語ぐらいの、小規模なものがあるとありがたいのだけれど。
追記:コメント欄にて一万語医学辞書 というものがあると教えていただきました。
.exe ファイルを展開するときにエラーが出ますが、無視して「解凍」を選択すると、テキストファイルの辞書データが展開され、其れをMS-IME の辞書ツールを使って読み込み、さらにATOK の「辞書インポートツール」を使ってMS-IME の 辞書をインポートすると、ATOK で4万語規模の医学辞書を利用することができました。
LaTeX を入れる
今はいいインストーラーがあるので、クリック一発で全部入るんだけれど、 今まで使っていたスタイルファイルだけは、昔のパソコンから持ち越さないと、 過去に作った原稿が生かせない。
- flow.sty
- nassi.sty
- teikei.cls
- youshi.sty
- html.sty
をそれぞれ C:\tex\share\texmf\tex\latex に展開して、「mktexlsr」の コマンドを入れて終了。今はこれをしなくてもいいのかも。
WinShell のマクロは移動できなかったから、これは全部入れ直さないといけない。 コマンド入力支援機能がWinShell にはついていないのだけれど、これは ATOKの辞書に単語登録してしまった方が早いのかもしれない。
WinShellは、マクロの中に cur と入れておくと、そこにカーソルが入るので便利。
今のところここまで。
感想
インテルのSSD は、今市販されているものの中では早いほうだけれど、パソコンの起動は、 確かにちゃんと体感できるぐらいに早くなる。
重たいアプリケーション、OpenOffice だとか、アクロバットリーダーなんかもまた、 SSD に入れ替えてから、たしかに軽快に立ち上がるようになって、ちょっとだけ気分がいい。
その他のアプリケーションは、そもそも1日中立ち上げっぱなしであったり、 元々が軽いソフトで、起動に1秒かからなかったりで、体感できるような差は生じない。
ベンチマークを取ってみると、読み出しが130MB/sec、書込が65MB/sec 前後で、 ちょうどThinkPad T61P にインテルSSDを導入した方と同じ数字だった。
インテルのSSDは、読み出し速度 250MB/sec が公称値だから、性能は生かされていないことになる。 今までのハードディスクが、読み出し、書込ともせいぜい50MB/sec ぐらいらしいから、 十分速くはなっているんだけれど、 この時期のインテルのチップセット自体が、 そもそも150MB/sec ぐらいまでしか想定して作られてないらしくて、自分のパソコンに関して言えば、 インテルのSSD は性能が過剰だったことになる。
動作をもっと軽快にするために、WindowsXP のEnhanced Write Filter という機能を使うと 爆速になるらしいのだけれど、権利的にグレーっぽかったり、何よりもハイリスクらしくて、 悩み中。
以下今後の参考に